≪琉生side≫


結衣が入院してから2日が経った。


入院してから結衣は食事に手をつけておらず、夜もほとんど寝ていないらしい。


そして俺が声をかけてもあまり反応しなくなってきた結衣。


……どうすればいいんだ。




琉「結衣、回診に来たぞ」

俺がそう言うとピクリと体を強張らせた結衣。

琉「結衣はまたご飯食べなかったのか。」

結「……」

琉「食べなきゃずっと家帰れないぞ。」

結「……」

琉「食べたくない理由でもあるのか?」

結「……」


ずっとこの調子だ。


太陽が話をしに来ても何も話さないの一点張りらしい。


いつ見に行っても布団を被ってることが多く、完全に心を閉ざしている様子の結衣。






その日の夜、俺はみんなに結衣の状態を打ち明け、相談した。


秀「結衣ちゃんが?」

瑛「ありえねぇ……」
   




大「あいつ…何か思い詰めてるんじゃねえのか?」

突然そう言い出した大雅。

秀「でも思い詰めるって何を?」

大「夜も寝てないってなら怖い夢見てるんじゃねーの?」

琉「喘息患者によくある事だな。」

瑛「直接聞いてみりゃいいじゃん。」

琉「……口を聞いてもらえないから分からない。」


そう。結衣はずっと口を閉ざしたままなのだ。

俺や太陽、看護師にも何も喋ろうとしない。


秀「俺明日少し見に行こうか?」

瑛「俺は明日仕事だわ。」

大「俺がいく。」


秀「ま、結衣ちゃんは1番大雅に懐いてるしな。」

懐いているのは間違いないが…
本当に大丈夫なのだろうか。




大「俺が1番あいつの気持ち分かってるつもりだ。」

琉「大雅もよく入院してたもんな。」

大「え!?あ、おう。そうだな。」



次の日は大雅に任せてみる事にした。

これで少しはご飯食べてくれるといいけど…