≪結衣side≫
結「お邪魔します。」
母「ただいま、でしょ?」
お母さんがそう言った瞬間、私が初めてあの家に行った時のことを思い出した。
大雅兄が言ってくれたっけ。
大『ただいま、だろ?』
あの時から大雅兄は優しかった。
学校では恐れられてるのに。
母「ねぇー結衣、お腹すいたぁ!」
結「あ、うん。じゃあ何か作るね!」
私は早速調理に取り掛かった。
そういえば…私が風邪引いた時に作ってくれた大雅兄のお粥美味しかったな。
結「出来たよ。」
母「わー!!久しぶりの結衣のご飯だー!うん!やっぱり美味しい!」
結「喜んでくれて良かった。」
そして食べ終わったお母さんはタバコを咥え、カチッとライターで火をつけた。
結「え?お母さんタバコなんて吸ってたっけ?」
母「あー彼がね。タバコ吸ってる女性が好きなんだって。変な人よね。」
結「そう…なんだ。」
……なんかお母さん変わったな。
前はこんな人じゃなかったのに。
この部屋…煙たい。
結「私…部屋の片付けしてくるね!」
そう言って私は部屋に逃げた。
結「ケホ…ケホケホッ」
やばい。呼吸が……。
吸入器吸わないと。
タバコの煙で喘息が酷くなる。
こんなんでここで本当に暮らしていけるのだろうか。
それから私はまたバイトを始め、家にいる時間をできるだけ短くし、家事が終われば部屋に戻る。
そんな生活になった。
…元に戻っただけ。
今までが異常だったんだ。
幸せすぎたんだ。
そう思うようにした。
朝起きて洗濯をして、ある程度軽く片付け等をして、その日のお母さんの朝昼晩のご飯と自分のお弁当を作った。
出来るだけ煙を吸わないように朝と夜はご飯を食べないでいた。
そんなある日
その日は月に一度の検診の日だった。
琉「吸って~吐いて~……」
結「……。」
琉「音が悪いな。最近発作は?」
結「大丈夫です。」
琉「環境の変化…かな。何かあったらすぐ連絡しろよ。」
結「うん…。あの。みんなちゃんとご飯とかって……」
琉「大丈夫だ。別に対して変わったことはない。」
そう……だよね。
私が居ようと居なかろうとそんなにみんなは変わらない。
元々…兄弟4人で住んでいたんだから…。
私がただ…邪魔していただけ。
琉「その前に今日はお前に1つ頑張ってもらうぞ。」
結「へ?」
なんのことかキョトンとしている私に後ろからひょっこりと太陽さんが現れた。
太「やぁ!結衣ちゃん久しぶり!あれ?ちょっと痩せた?顔色良くないね。本当にしちゃって大丈夫なの?」
琉「あぁ。問題ない。」
太「ごめんね、結衣ちゃん。ちょっと抑えるね。」
結「え?」
突然私をヒョイっと持ち上げ自分の膝に乗せると強めに抑え始めた太陽さん。
琉「おたふくは子どもの頃にならないと重症化する可能性が高い。だから予防接種しとこう。」
と言い注射を持った。
結「分かりました。」
私がそう言うと2人とも驚いた顔をした。
そして太陽さんはグッと抑えていた手を緩ませ、琉生さんが注射をした。
不思議な事にあまり痛みを感じなかった。
琉「終わったぞ。念のため吸入薬少し多めに出しておく。」
太「じゃあ30分くらい待合室で待ってて!俺終わったらすぐ準備して行くから!」
結「分かりました。琉兄またね。ありがとう。」
私は診察室を後にした。
結「お邪魔します。」
母「ただいま、でしょ?」
お母さんがそう言った瞬間、私が初めてあの家に行った時のことを思い出した。
大雅兄が言ってくれたっけ。
大『ただいま、だろ?』
あの時から大雅兄は優しかった。
学校では恐れられてるのに。
母「ねぇー結衣、お腹すいたぁ!」
結「あ、うん。じゃあ何か作るね!」
私は早速調理に取り掛かった。
そういえば…私が風邪引いた時に作ってくれた大雅兄のお粥美味しかったな。
結「出来たよ。」
母「わー!!久しぶりの結衣のご飯だー!うん!やっぱり美味しい!」
結「喜んでくれて良かった。」
そして食べ終わったお母さんはタバコを咥え、カチッとライターで火をつけた。
結「え?お母さんタバコなんて吸ってたっけ?」
母「あー彼がね。タバコ吸ってる女性が好きなんだって。変な人よね。」
結「そう…なんだ。」
……なんかお母さん変わったな。
前はこんな人じゃなかったのに。
この部屋…煙たい。
結「私…部屋の片付けしてくるね!」
そう言って私は部屋に逃げた。
結「ケホ…ケホケホッ」
やばい。呼吸が……。
吸入器吸わないと。
タバコの煙で喘息が酷くなる。
こんなんでここで本当に暮らしていけるのだろうか。
それから私はまたバイトを始め、家にいる時間をできるだけ短くし、家事が終われば部屋に戻る。
そんな生活になった。
…元に戻っただけ。
今までが異常だったんだ。
幸せすぎたんだ。
そう思うようにした。
朝起きて洗濯をして、ある程度軽く片付け等をして、その日のお母さんの朝昼晩のご飯と自分のお弁当を作った。
出来るだけ煙を吸わないように朝と夜はご飯を食べないでいた。
そんなある日
その日は月に一度の検診の日だった。
琉「吸って~吐いて~……」
結「……。」
琉「音が悪いな。最近発作は?」
結「大丈夫です。」
琉「環境の変化…かな。何かあったらすぐ連絡しろよ。」
結「うん…。あの。みんなちゃんとご飯とかって……」
琉「大丈夫だ。別に対して変わったことはない。」
そう……だよね。
私が居ようと居なかろうとそんなにみんなは変わらない。
元々…兄弟4人で住んでいたんだから…。
私がただ…邪魔していただけ。
琉「その前に今日はお前に1つ頑張ってもらうぞ。」
結「へ?」
なんのことかキョトンとしている私に後ろからひょっこりと太陽さんが現れた。
太「やぁ!結衣ちゃん久しぶり!あれ?ちょっと痩せた?顔色良くないね。本当にしちゃって大丈夫なの?」
琉「あぁ。問題ない。」
太「ごめんね、結衣ちゃん。ちょっと抑えるね。」
結「え?」
突然私をヒョイっと持ち上げ自分の膝に乗せると強めに抑え始めた太陽さん。
琉「おたふくは子どもの頃にならないと重症化する可能性が高い。だから予防接種しとこう。」
と言い注射を持った。
結「分かりました。」
私がそう言うと2人とも驚いた顔をした。
そして太陽さんはグッと抑えていた手を緩ませ、琉生さんが注射をした。
不思議な事にあまり痛みを感じなかった。
琉「終わったぞ。念のため吸入薬少し多めに出しておく。」
太「じゃあ30分くらい待合室で待ってて!俺終わったらすぐ準備して行くから!」
結「分かりました。琉兄またね。ありがとう。」
私は診察室を後にした。