≪結衣side≫
大「結衣、飯出来たぞ。食うか?」
大雅兄のその言葉で私は目が覚めた。
結「ん…」
まだ重たい瞼を持ち上げ、目を擦りながら体を起こすと、料理を運んできた大雅兄がいた。
大「体調は?熱は…うん。無さそうだな。」
私のおでこに触れながらそう言う大雅兄。
結「大丈夫だよ。」
大「飯食えそうか?」
結「食べる。」
私がそう伝えると大雅兄は部屋のローテーブルの上にトレーを置いた。
大「こっちまで来れる?手伝うか?」
結「なんともないから大丈夫だよ。」
大「そっか!」
私はテーブルの近くまで行き腰を下ろした。
今日の献立はぶりの照り焼きにひじきの煮物、大根のサラダにほうれん草のお味噌汁。
どれもとても美味しそう。
結「いただきます。」
大「どーぞ。」
私は早速一口頬張った。
結「うん。美味しい!」
大「良かった。」
思わず笑顔になってしまう。
優しくて上品で安心する味。
そんな私をみて笑顔を見せてくれた大雅兄。
結「大雅兄ありがとう。」
大「おう!」
そんな時突然鳴り出した大雅兄の携帯電話。
大「結衣、ちょっとごめんな。……もしもし。」
大雅兄は電話に出るなり楽しそうに話していた。
大「うん…うん……。え?明日!?いや…でも妹が今具合悪くて…。」
そんな事を話している大雅兄。
きっと明日友達に誘われたんだ。
私は大雅兄の服の裾を掴むと小声で…
結「私…本当になんともないから行ってきていいよ!」
と伝えた。
大雅兄が高校生だった頃も私がいたせいで大雅兄はほとんど友達と遊びに行ったりもしていなかった。
夏休みなんだし、羽根は伸ばすべきだよ!!
それに秀兄ならきっと家にいるだろうし…!
なんとかなる…!!
……と思ったんだが。
その翌日。
テーブルには置き手紙が置いてあった。
『今日は補習授業があるので仕事行ってきます。何かあったらいつでも連絡していいからね。秀』
琉生お兄ちゃん→仕事
秀兄→仕事
瑛斗兄→仕事
大雅兄→お出かけ
……まさかの私1人。
まーでも私はもう高2。
家にいるだけならなんの問題もない。
けど…この広い家に1人ってのは少し寂しい…。
まーでも…誰もいないし、体重いし…もう少し寝ちゃおうかな。
私はベッドに戻り再び目を閉じた。
そして起きたのは15時過ぎ。
流石に寝過ぎてしまった…。
みんな帰って来る前に夕飯の支度でもしとこうかな。
にしてもなんか…体がおかしい。
寝過ぎたからかな。
私は重い体を起こしてキッチンへ向かった。
キッチンへ着いて私は早速あることに気づいた。
結「あ…換気扇のところの電気……電球切れてる。たしか…上の棚に替えの電球が…」
私はキッチンの上の棚を見上げた。
背の低い私は椅子にでも乗らない限り届かない。
ダイニングの椅子を持ってきてキッチンの上の棚に手をかけた。
その中でも電球は1番上のところにある。
届くかな…。
私は背伸びをして必死に手を伸ばした。
結「取れたっ」
その瞬間…
グランと揺れる視界。
それと共に私は床へ叩きつけられるように落下した。
ダメだ。
私はその瞬間大雅兄の言葉を思い出した。
「なんかあったら連絡しろよ。」
連絡…
私は一緒に落とされた携帯に手を伸ばし、着信履歴から適当に電話をかけた。
でも頭打ってしまったのか言葉が出てこない。
電話はちゃんとかかっていたのか、それすらも確認できないまま、私は意識を失った。
大「結衣、飯出来たぞ。食うか?」
大雅兄のその言葉で私は目が覚めた。
結「ん…」
まだ重たい瞼を持ち上げ、目を擦りながら体を起こすと、料理を運んできた大雅兄がいた。
大「体調は?熱は…うん。無さそうだな。」
私のおでこに触れながらそう言う大雅兄。
結「大丈夫だよ。」
大「飯食えそうか?」
結「食べる。」
私がそう伝えると大雅兄は部屋のローテーブルの上にトレーを置いた。
大「こっちまで来れる?手伝うか?」
結「なんともないから大丈夫だよ。」
大「そっか!」
私はテーブルの近くまで行き腰を下ろした。
今日の献立はぶりの照り焼きにひじきの煮物、大根のサラダにほうれん草のお味噌汁。
どれもとても美味しそう。
結「いただきます。」
大「どーぞ。」
私は早速一口頬張った。
結「うん。美味しい!」
大「良かった。」
思わず笑顔になってしまう。
優しくて上品で安心する味。
そんな私をみて笑顔を見せてくれた大雅兄。
結「大雅兄ありがとう。」
大「おう!」
そんな時突然鳴り出した大雅兄の携帯電話。
大「結衣、ちょっとごめんな。……もしもし。」
大雅兄は電話に出るなり楽しそうに話していた。
大「うん…うん……。え?明日!?いや…でも妹が今具合悪くて…。」
そんな事を話している大雅兄。
きっと明日友達に誘われたんだ。
私は大雅兄の服の裾を掴むと小声で…
結「私…本当になんともないから行ってきていいよ!」
と伝えた。
大雅兄が高校生だった頃も私がいたせいで大雅兄はほとんど友達と遊びに行ったりもしていなかった。
夏休みなんだし、羽根は伸ばすべきだよ!!
それに秀兄ならきっと家にいるだろうし…!
なんとかなる…!!
……と思ったんだが。
その翌日。
テーブルには置き手紙が置いてあった。
『今日は補習授業があるので仕事行ってきます。何かあったらいつでも連絡していいからね。秀』
琉生お兄ちゃん→仕事
秀兄→仕事
瑛斗兄→仕事
大雅兄→お出かけ
……まさかの私1人。
まーでも私はもう高2。
家にいるだけならなんの問題もない。
けど…この広い家に1人ってのは少し寂しい…。
まーでも…誰もいないし、体重いし…もう少し寝ちゃおうかな。
私はベッドに戻り再び目を閉じた。
そして起きたのは15時過ぎ。
流石に寝過ぎてしまった…。
みんな帰って来る前に夕飯の支度でもしとこうかな。
にしてもなんか…体がおかしい。
寝過ぎたからかな。
私は重い体を起こしてキッチンへ向かった。
キッチンへ着いて私は早速あることに気づいた。
結「あ…換気扇のところの電気……電球切れてる。たしか…上の棚に替えの電球が…」
私はキッチンの上の棚を見上げた。
背の低い私は椅子にでも乗らない限り届かない。
ダイニングの椅子を持ってきてキッチンの上の棚に手をかけた。
その中でも電球は1番上のところにある。
届くかな…。
私は背伸びをして必死に手を伸ばした。
結「取れたっ」
その瞬間…
グランと揺れる視界。
それと共に私は床へ叩きつけられるように落下した。
ダメだ。
私はその瞬間大雅兄の言葉を思い出した。
「なんかあったら連絡しろよ。」
連絡…
私は一緒に落とされた携帯に手を伸ばし、着信履歴から適当に電話をかけた。
でも頭打ってしまったのか言葉が出てこない。
電話はちゃんとかかっていたのか、それすらも確認できないまま、私は意識を失った。
