≪結衣side≫


熱もすっかりと良くなり大変な試験も終えて夏休みがやってきた!!


夏休みが来たってことは…。


大「ただいま。」

結「おかえり!!大雅兄!!」


そう。大雅兄が長期で帰ってくるって事で。

とても会いたかった大雅兄にもう私はそばを離れないくらいずっとくっつき回っていた。




瑛「大雅…痩せた?」

大雅兄を一眼見るなり早々にそう声をかけた瑛斗兄に大雅兄は首を傾げて応えた。

大「どーだろ。まぁ入院もしてたし筋肉は落ちたかな…。」





秀「久しぶりに5人揃ったね。」

琉「だな。」

大「あれ?榊は?」

琉「大雅がいる間は休みを取らせた。本人もだいぶ疲れていたみたいだしちょうどいいだろ。」

秀「結衣ちゃんに風邪移しちゃったこと気にしてたもんね。」

大「風邪?」

結「だから…あれは私が油断してたからなったってだけであって榊さんのせいじゃ……」

私がそう言うと大雅兄は私をジーッと見つめてきた。


結「えっ?なんかついてる?」

大「いーや。変わってねぇなぁと思って。」

瑛「そんな簡単に人は変わらねぇって。」

大「ま、それもそーか。」

結「2人で何話してるのよー!」

瑛「お前は知らなくていいこと。」

大「うんうん。」

結「いじわるー!!」


秀「まぁまぁ。久しぶりにどこかにご飯でも食べに行く?」

大「俺、結衣の飯食いたい。」

瑛「右に同じく。」

琉「お前ら…。少しくらい遠慮しろ。」

秀「うーん。」

そう言いながら私の顔をみる琉生お兄ちゃんと秀兄は私に少し気を遣っているようだった。


結「いいよ!お料理好きだし!簡単にささっと作っちゃうね!」

大「よっしゃ!俺も手伝う~!」

瑛「俺ニンジン切ろうか?」

結「にんじんは使わない予定……」

大「ばーか!お前は下がっとけ!」

瑛「んだよ…独り占めしやがって。」

大「へっへーだ。」



最近ますます距離が近くなってきたお兄ちゃん達。

大雅兄が帰ってきてやっぱりみんな嬉しそう。

いつもより少し明るい雰囲気のみんなをみて私もすごく嬉しくなった。




それからお昼ご飯も食べ落ち着いた頃、私はお茶を淹れ、みんなでリビングでゆっくりしながら話していた。



結「そう言えば大雅兄いつまでこっちにいれるの?」

大「夏休み自体は9月末までなんだけど…実習あるから9月に4日間だけ戻るよ。」

結「9月末!?大学生って夏休み長いんだね……。」

琉「長いのは一年生だけだ。これからどんどん忙しくなるぞ。」

大「あぁ。覚悟はしてる。」

大雅兄が真剣な顔でそう言うと琉生お兄ちゃんは微笑んでいた。

琉生お兄ちゃん…大雅兄のこと心から応援しているんだろうなと感じる。

改めてこんな優しい人たちの兄妹でいれることに感謝しかないなと思った日であった。