俺は全裸だったが、向こうは全身ヒョウ柄。

なんて奇妙な初対面だ。



「おいおい、蓮華さんよ。いくらヒョウ柄が気に入ったからって、全身くまなくヒョウ柄だと、だいぶビビるぞ。変質者だ」

『えー?そう?可愛いじゃない!』

「柄モノはポイントで使ってこそ映えるんだよ。ヒョウ柄はワンコーデにつきアイテムひとつまでっつー鉄則があんだよ。全身ヒョウ柄許されるの、大阪のおばちゃんだけだから」

『わんこーで?あいてむ?……うーん、よくわからないけど』

どうやら、神様は横文字を理解出来ないらしい。



『おおさかのおばちゃん?って人が許してもらえるなら、私も許されないかなぁ。私、天竜八部衆の令嬢なんだけど』

「許されないわ。人間界にとっちゃそんな身分関係ねえし、身分よか感覚の問題だろ。そんなカッコで歩き回るなんざ、恥を晒すようなもんだぞ?」

『えぇー!私、天界を代表する歌姫だよ?』

「歌姫が全身ヒョウ柄?なお許されないだろ。ちやほやされてっからって、何でも許されると思うなよ?」

『もー!どうしてー!』

ヤツは神様にも辛辣だ。

あと、今、何の議論の時間?



……こうして、俺たちの前にニューキャラが登場したのでありました。

なんてね。