准さんのアパートに着いて、階段を登る。 1つ深呼吸をしてチャイムを鳴らした。 「…いない。」 部屋からは物音も聞こえない。 あたしが鳴らす、チャイム音だけが響いている。 今まで電源も入れずに、放っておいた携帯を取り出して、やっと電源を入れる。 メールは30数件。総て准さんからで。 「どうしたの?」 「心配しています。」 「僕が何かした?」 「紅湖」