君とベビードール




そろそろ立ち上がらないと、本当にやばい。



今になって、鞄をぶつけられた肩がズキズキ痛んだ。



大したことないと思っていても、悪意を持ってぶつけられると、こんなにも痛い。




准さんのことは…?



『大したことない』なんて、とてもじゃないけど、言えない。



いつの間にか、あたしの『すべて』になっていた。



きっと、次に会ったら別れを切り出されるんだろう。



恐怖にも似た、直感。


熱を持った自分の首筋から香るのは、



『あの子』のベビードール…。