理由を告げると、ララリとリアスはふたりで顔を見合わせた。
 もちろん、すべてセシリアの推測でしかない。
「でもここまで来てしまった以上、何としても王女殿下をお助けして、ここを脱出しなくてはならないわ」
「そうですね。とにかく王女殿下のもとに向かいましょう」
 ララリも同意し、そこからは三人で王城を進んでいく。
 ひとり残ったアルヴィンのことが少し心配だったが、アルヴィンの魔力はフィンを圧倒していた。
 きっとすぐに合流できる。そう信じるしかない。
 王城をしばらく歩いて行くと、ようやく目的の部屋に辿り着くことができた。
「王女殿下の部屋は、こちらのようですね」
 リアスは、あるひとつの部屋を指してそう言った。中にはたしかに誰かがいる気配がする。
「私が先に進みます。セシリア様とララリは、後から付いてきてください」
 彼はそう言うと、慎重に扉を開いた。
 間にララリを挟み、最後尾に立ったセシリアは、背後を警戒しながらふたりの後に続く。