最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~

 実際はアラサー独身女のズボラ飯だが、昨日はスープしか飲めなかったアルヴィンに少しでも元気になってほしい。
 優しい目をした料理長たちに見送られ、セシリアはできあがったばかりの料理を持つ侍女とともに、アルヴィンに与えられた部屋に急ぐ。
 今朝は少し熱があったらしい。おとなしく寝ていてほしいと願いながら訪れた部屋に、アルヴィンの姿はなかった。
「アルヴィン?」
 慌てて周囲を見渡す。
 通りかかった侍女に尋ねると、何と公爵家に仕える見習い騎士の少年たちが、守護騎士としての素質を見てやると言って連れ出したらしい。
「何てことを!」
 十歳の少女の仮面を被ることも忘れて、セシリアは怒鳴った。
 まだセシリアよりも細い、華奢な少年だ。しかも、朝から熱があったという。それを無理に連れ出した彼らには、怒りしか沸かなかった。
 彼らは、下位貴族の少年たちだ。
 もしかしたら、いずれ自分たちが公爵令嬢の守護騎士になりたいと思っていたのかもしれない。それを突然現れたひとりの少年に奪われたのだから、腹が立つこともあるだろう。
(でも、ひとりを大勢で連れて行くなんて、許せない!)