それを伝えると、アルヴィンは神妙な顔をした。
「セシリアを破滅させないためには、俺自身にも気を付けなくてはならないな」
「ええ、もちろんそうよ」
 深く頷く。
 彼がそれを自覚してくれたことが、嬉しかった。

 そして、学園も明日には再開することになった。
 むしろ登校初日にいきなり休止になってしまったのだから、セシリアとしてはようやく通えるという気持ちだ。
「さすがにもう、何も起こらないよね?」
 明日の準備をしていたセシリアは、ふと不安になり、思わずそう口にしてしまう。
「ああ、大丈夫だ。もし何かが起こっても、俺が傍にいる。何も心配するな」
 傍にいてくれたアルヴィンが、そう慰めてくれた。
「……うん、そうね」
 今までいろいろなことがありすぎて、少し疑い深くなっていたのかもしれない。でも明日からは学生として、しっかりと魔法を学ぼうと思う。魔力の制御はもう問題ないが、セシリアには経験が不足している。
 それを補うためにも、勉強は必要だ。
「ようやく学園生活が始まるんだから、しっかり頑張らないと。アルヴィン、ずっと傍にいてね?」
「ああ、もちろんだ」