「ソファの下に落ちてたよ。なんだこれ?変な人形……」 「返して! せっかく貼り合わせたのに!!」 私の悲鳴に近い声が、リビングに響いた。 自分でも驚くほど強い口調だった。 兄の手から、卵を取り上げた。 ほんの少し、力を入れただけだったのに。 グシャリと、卵が潰れる音がした。 私は、呆然と自分の手の中のものを見た。 粉々に砕け散った卵のかけらが、零れ落ちていく…… ――願いが叶うと粉々に砕け散ってしまうんだ―― 壊れた人形の灰色がかった深い緑の瞳が、じっと私を見つめていた。 …完…