君と、サヨナラの恋


「いや、俺も途中でなんか可笑しいと思ったんだよなー。有希にしてはなんか太っ……、いや、抱き心地がいいなーって」

この人……。今、太ってるっていいかけて言い直したよね?

こっちは突然後ろから襲いかかられて、痴漢にでもあったくらい傷付いたのに。


「最っ、低! 悪かったわね、太ってて!」

顔を真っ赤にして、思わず大声をあげる。

レミは梶谷くんがかっこいいって騒いでるけど、ロクな男じゃないじゃない!

ほんとに最低! 悠真だったら、絶対女の子にこんな態度とったりしないのに。

涙目になって肩を震わせていると、梶谷くんがけらけらと笑った。


「何その反応。すげー可愛い。有希が特別細いだけで、藤崎さんは女子の平均体型じゃん? 見た目より、胸あるし。俺的には、藤崎さんの身体結構タイプ……」
「やめて!」

人のことをからかっているのか何なのかわからないけれど、これ以上梶谷くんに付き合うのはごめんだ。