「はぁ……」
「音羽、どうしたの?また彼氏作りたーいって?」



「その通り」
「音羽ならすぐ作れるのにね〜、でもすぐ別れちゃうか」


そう、私はそれなりに告白されている。


まぁ、平均して週1くらい。


最高は1日で7人から告白された。


高1の体育祭の時。


でもその時には彼氏がいた。


今まで1番大好きで愛した人。



木瀬 泰杜(きせ たいと)くん。


4月の入学式で一目惚れして、アタックしまくって付き合うことになった。


身長は180cmで切れ目で細身だけど筋肉質で頭もよくで運動神経もいい。



学校では泰杜王子なんて呼ばれていた。



みんなからモテモテで私を選んでくれた時はものすごく嬉しかった。



世界で1番私が幸せ者だと思って、ずっとニヤけててクラスのみんなから変な目で見られてたらしいけどそんなの全然どうでもよかった。


同じクラスの1-Aで一緒に登校して弁当を食べて一緒に帰る。


ずっと一緒にいれるのがすごく嬉しかった。


付き合い始めたのが去年の6月。


別れたのが去年の9月。


たったの3ヶ月で別れることになった。



原因は私の束縛。


泰杜くんには毎日会いたいって言ったし、必ず夜は電話、他の女の子と話さないでとは言わないけど極力話さないでとお願いした。


他の女の子と仲良く話してるところを見たら、なんでと問い詰めて喧嘩しちゃうことが多かった。



それが泰杜くんにとっては息苦しかったみたい。


自由がないなら恋したくないと言われて、束縛しないから私と別れないでとお願いしたけど、


「もう好きじゃない」


とあっさり振られてしまった。


私は泣いて泣いて泣きまくって、


他の女の子はやったみたいな顔されてすごく悔しかったけど、泰杜くんはもう一切私の顔を見てくれなくてもう付き合えないんだと思って、諦めようと決めた。



彩芽から忘れるためにも次の恋をしたら?と言われて、去年の11月に1-Cの薫くんから告白されてなんの気持ちもなく付き合ったけど、心ここにあらず状態でたったの1ヶ月で別れた。



だからクリスマスは怜音にめっちゃお願いをして弟とイルミネーションを見に行った。



来年こそは彼氏と見るんだと誓った。