ハヤセside
「……やべえ、見失った…」
修学旅行2日目の空は朝から快晴。
だからか、だからだった。
こんなときこそ最善の注意を払わなくてはならなかったというのに。
「やっぱハーネスとリードは付けるべきだったか…」
高校生用がなかったとしても、特注することもできたはずだ。
それでも俺も初めてのエマお嬢様との旅行で少し浮かれていた。
「とりあえずGPSを使えば探し出せるか」
ガヤガヤと賑わう繁華街は、右からも左からもお腹を刺激させる匂いが立ちのぼる。
そんな場所で案の定はしゃいでいたエマお嬢様から目を離した隙は無いつもりだった。
そんなことをしてはいけないと一番に知っているのは俺だからこそ。
すぐにスマホを取り出して、確認しようとした手が思わず止まってしまったのは───
「……俺が持ってたんだった…」
俺だけのスマホではなく、エマお嬢様のスマホもなぜかここにある。
それは少し前。
写真を撮ることばかりに夢中なお嬢様にヤキモチを妬いてしまい、しばらく預かると言ったのは他でもなく俺だった。
「……やべえ、見失った…」
修学旅行2日目の空は朝から快晴。
だからか、だからだった。
こんなときこそ最善の注意を払わなくてはならなかったというのに。
「やっぱハーネスとリードは付けるべきだったか…」
高校生用がなかったとしても、特注することもできたはずだ。
それでも俺も初めてのエマお嬢様との旅行で少し浮かれていた。
「とりあえずGPSを使えば探し出せるか」
ガヤガヤと賑わう繁華街は、右からも左からもお腹を刺激させる匂いが立ちのぼる。
そんな場所で案の定はしゃいでいたエマお嬢様から目を離した隙は無いつもりだった。
そんなことをしてはいけないと一番に知っているのは俺だからこそ。
すぐにスマホを取り出して、確認しようとした手が思わず止まってしまったのは───
「……俺が持ってたんだった…」
俺だけのスマホではなく、エマお嬢様のスマホもなぜかここにある。
それは少し前。
写真を撮ることばかりに夢中なお嬢様にヤキモチを妬いてしまい、しばらく預かると言ったのは他でもなく俺だった。



