俺の好きにさせてください、お嬢様。





「こういう雰囲気がすごく好きで、つい井戸から顔を出してテレビから這って出てきてしまうんです」


「いーの!あなたは井戸がお家なの…!今度四つ葉のクローバーあげるから今日は出てきちゃだめっ」


「できれば早めに井戸の中に落としてくださいね」


「うんっ」



てかいつまで続ける気だ…!!

バリバリに声がハヤセだし無理あるのに、なにしてるのこの人…っ!


そんなことをしているうちに、隣の部屋へ到着していたらしい。

柔らかいマットのような場所へ優しく下ろされた。



「ハヤセ、いる?どっか行っちゃだめだよ…!」


「います、どこにも行きません。大丈夫ですよエマお嬢様」


「約束だよっ!もう破っちゃだめっ」


「ふっ、はい」



ベッドに寝転がりながらぎゅうううううっと抱き付くと、柔らかい笑い声が落ちてくる。


真っ暗な部屋。

だけどハヤセの匂いは変わらないから落ち着く。



「んっ、…ハヤセだめだよ、」


「平気です、全員隣の部屋にいますから」


「だとしてもっ」



ちゅっ、ちゅっと弾ける音は雨に紛れてしまう。

ほっぺにおでこに重なっては離れての繰り返し。


ハヤセなりに恐怖を消してくれてるのかもしれないけど……。

こんなの色んな意味で眠れなくなっちゃう!