停電はだめ、真っ暗なんか怖すぎる…!
雷は平気だったのにちくしょう…。
ぎゅっとハヤセの腕にしがみ付くと、落ち着かせてくれるように身体を支えてくれる。
「俺のベッドに行きましょう。抱っこしますね、エマお嬢様」
「うん…っ」
薄暗い中でふわっと身体が浮いた。
2人のクラスメイトも執事を頼っていて、わたしとハヤセが抜けたとしても気にも留めない。
無理やりに「面白いことをしなさい」なんて無茶振りをするお嬢様の執事は───八木だ。
それにしても確認しなくちゃいけないことがひとつだけ…。
「これ本当にハヤセ…?貞子とかいうオチない…?」
「……」
「無言やめてぇぇ…っ!うわぁぁんっ」
手を繋いだ次はお姫様抱っこされるなんて嫌だよエマは…!
そんなグレードアップ嬉しくないよっ!
そーいうのはとくに求めてないからねっ!
「バレましたか、実は貞子です」
「いやハヤセじゃんっ!そんなボケいらないから……!!」
こんなときに限ってからかって、くすくす笑ってますけど……!!
あのときの怖さってレベルが違いすぎるんだからっ!!
……でもあの貞子がいなかったら、わたしとハヤセってどうなってたんだろう。
とは、考えちゃうときがある。



