……――――バフンッ………!!


私は一気に現実世界に引き戻された。


想像はもうついただろう。
今までのは夢だったんだ。


着ていた毛布を剥がされて、体をよじりながら足の先をこすりつけた。


「姉ちゃん! 寒いよ……!」


この極度の寒がりの私から毛布を奪うなんて、姉ちゃんは私を殺そうとしてるの……!?

幸せな夢から冷めたときのがっかり感もあいまって、結構きつい。

私はわざと悲しい顔をして姉ちゃんを見た。


「はぁ? 知らないしそんなこと。」


鬼の姉ちゃんは、悲しそうな私にも容赦なく毒を吐く。


「それよりさぁ――……?」


怖い顔をしたと思ったら、急にニヤニヤした姉ちゃん。


手で銃の形をつくって、顎の下にあてている。

ガチのドヤ顔だ。


「みおくんって誰??」


ぎくっ! どきっ!

自分からそんな効果音が聞こえた……気がした。