「スミレ科の花、パンジー。花言葉は、……“私を想ってください”」


「……私を想ってください。……って、えっ?」


振り向いた先には愛おしい人。



「……南先輩」

相変わらずの白い肌が夕日に染まった先輩がいた。


あっ……伝えなきゃ。とにかく伝えなきゃ。


「……南先輩、お久しぶりです。……じゃなくて、あの私……、なんていうかその、先輩に聞いてほしいことがあって……」


あぁ、だめだ……告白ってこんなに緊張するものなの?

深呼吸、落ち着け私。


先輩は夕日に照らされながら、静かに私を見ていた。

焦る心を落ち着かせるために、冷えた空気を静かに吸い込み、スーッと鼻から吐き出した。