「ほら、おいで」




「幼なじみに…プレゼントしたいんです」

「くぅーー…青春だね、いいなぁ」



さっきからおじさんの反応が面白い。

だから思わず笑ってしまう。

何種類かあるメガネケースの中で、わたしは迷うことなく一つを手に取った。



「このデザイン考えた人…ぜったい優しい…」



思わず呟いたその言葉に、おじさんは、また豪快に笑った。


お礼を言って、おじさんとバイバイした後、みんなを探そうと辺りを見渡してみる。


真っ先に見つけたのは、織だった。


テンションがあがって駆け寄ると、織が誰かと話しているのが分かって足を止める。


「あ、あの…っほんとうによろしかったのですか…?」

「あ……はい」


焦った様子で織に話しかけるスタッフと、サラッと返事をしてしまう織。

どうしたんだろう?


「1位なのに最下位の景品で…」


スタッフの人が、どこか不安そうに眉を下げている。


い、1位!?

すごい…!


「……はい、」


何度問いかけられても、織は同じトーンでそう返すだけ。


どうしてそんな冷静なんだよっ


と肘で小突いてやりたくなったけれど、あいかわらずの織に、ふっと笑みがこぼれた。