12月上旬の土曜日。
兄から、LINEが来た。
『今日、親2人とも夜いないだろ?
うちに来なよ。バイトだから、18時頃来て。夕食一緒に食べよ』

『わかった。行くね。』

ウィンドウショッピングで時間を潰し、
兄の家に向かった。

ピンポーン。
「はーい。」
兄が出てきた。
「いらっしゃい。どうぞ。」
「おじゃまします。」
「なんか他人行儀だなぁ。」

「何もない部屋だね。」
「必要以上の物は置いてないからなぁ。」

「ごはん、もうすぐできるから、待ってて。」
部屋の中を見た!
家族写真が飾ってあった。
嬉しかった。
「懐かしい写真。」
「ああ、それ。いいでしょ。」

「できたよ。ホワイトシチュー。」
「お兄ちゃん、よく作ってくれたよね。
久々。いただきます。」
「おいしい。」

夕食を食べ、片付けた。
「洗い物は私がするね。」
「いつもしてくれたよな。ありがとう。」

片付け終わり、リビングで、コーヒーを飲みながらまったりしていた。
「ところで、なんで、今日、2人とも仕事だってしってたの?」
「お母さんから連絡きたよ。
『最近、咲良、元気なフリしてる気がするから、心配。私もお父さんも夜仕事だから、咲良をお願い。』って。なんか、あったのか?」

「お兄ちゃん、私わかんなくて。
亮のこと好きなのに、好きってなんなのか。
まやとれなには、恋じゃなくて、
友情なんじゃないか?って。
よく、わかんなくて。」
ホントのこと話した。

「恋でも友情でも、亮が好きならいいんじゃないの?そういう考え方もいいと思うけど。」
「なるほど。うん。
亮が好きなのは変わりないからいいかぁ。
ありがとう。」
少し気が楽になった。
兄に頭ポンポンされた。