秋、ニューヨークからひとりの男がやってきた。
ニューヨーク支社営業部のエース、マイク・マッケンジー 42歳。独身。身長186㎝78㎏。金髪の天然パーマ少しロンゲ。目がグレーでかわいい系。
仕事は出来る、女にもてる、家は旧家、いわゆるハイスペのアメリカ人だった。日本市場を研究に来た。

朝礼で、彼は営業部長補佐として一年東京にいることが発表された。
今日子は部長に呼ばれた。
「鳴海君ちょっと・・・。君は英会話も出来るから、マイクのお世話頼んだよ。」
「私ですか? 」
「若い人には頼めないだろ。危ないでしょ。きみなら大丈夫だと思ってね。頼んだよ。」
なんで私なの? お世話係? どうしよう山田君・・・

心配は当たった。
「ハイ! 今日子さん。good morning! 今日も綺麗ね。チュ! 」
「ハイ! 今日子さん。今日はどこでランチ? 」
「ハイ! 今日子さん。飲みに行きましょう。」
マイクはずーっとずーっと今日子に付きまとった。
でも外から見ると、マイクと今日子はお似合いだった。186㎝のマイクと、170㎝+ヒール7㎝の今日子は、他を寄せ付けない圧倒的な雰囲気を醸し出していた。
いつもマイクが今日子の腰に手を回しエスコートしていた。その為か、社内の女性たちはマイクを狙うこともなく、そしてマイクから狙われることも無かった。
ひとり、今日子を除いては・・・