あなたを愛しています

『木婚式だから、本当は木のリングをプレゼントするらしいんだけど、なかなか気に入ったものが見つからなくて。そしたら、木婚式には「セカンドマリッジリング」を贈る習慣もあるって聞いたんで、瞳の誕生石のリングにしました。


本当は直接手渡したかったんだけど、今年はどうしようもないし、でもどうしても木婚式&バースディ当日に瞳に手に取って欲しくて、こんな形をとることにしました。気に入ってもらえたら嬉しいです。


瞳、いつもありがとう。俺は君と結婚することが出来て、本当に幸せです。俺は君にとって、いい夫かどうかわからないけど、でも君を愛すること、君を大切に思うことは、この世の誰にも負けない自信があります。俺はプロポ-ズの時、君にこう言いました。「僕はあなたを心から愛しています。だからずっと、あなたの隣にいさせて下さい。一緒に幸せになりましょう」って。そして、その気持ちは、今も変わっていません。時にはケンカもしてしまうだろうけど、でも俺たちは、これからもずっとずっと一緒にいましょう。瞳、今まで本当にありがとう。そして改めて、またよろしくお願いします。


最後にもう一言だけ


愛しているよ、瞳。  
                 学』


途中から涙で文字が見えなくなって・・・でも必死に最後まで読んだ。読み終えた後、私は箱からリングを取り出し、今も肌身離さず着けているマリッジリングに重ねてはめた。綺麗だった、嬉しかった。でも悲しくて、切なくて、やっぱり涙が出る。


学からの手紙、それは彼が天国からくれた最後のラブレタ-。私は学に愛されていたんだ、幸せだった。改めてそう実感できた。だけど・・・本当は、その言葉を直接言われたかった。そして私を抱きしめて欲しかった。そして私も彼を抱き返して、彼に伝えたかった。


『今までありがとう。そして、これからもずっと一緒にいようね。学、愛してるよ。』


って・・・。だけど言えない。


「学・・・。」


彼の名を呼ぶ、でももちろん返事はない。彼の言葉を温もりを、直接聞くことも、感じることももう出来ない。そのあまりに悲しい現実を、私は改めて思い知らされてしまった。


あふれ出て来る涙を、私は止める術を持たなかった。