そうして、太陽くんを人間に戻す日がやってきた。
3日間ゆっくりと休んだおかげで、私の体力は回復して、霊力だって自由に扱える。
場所はどこでもいいらしいけれど、太陽くんが寝そべることが出来た方が良いということだったので、借りていたマンションのベッドで行うことになった。
瞬間移動で紫苑さんがやってきて、太陽くんにベッドで横になるよう指示をする。
「いいか、今からやるのはコイツの中の悪魔を殺す行為だ。その際に、太陽の魂が傷つかないように俺様が保護するが、魂にこびりついている塊を無理やり引き剥がすんだから、大変な作業だ」
「つまり、どういうこと?」
「かなりの苦痛が伴うということだ」
思わず心配になって太陽くんに視線を送ると、太陽くんは大丈夫だよと笑って見せた。
「悲鳴やうめき声をあげることもある。が、お前は集中を切れさせずにひたすら霊力を送り続けろ」
「途切れたらどうなるの?」
「苦しむ時間が長くなる。いいか、絶対に途切れさせるな。ひと思いに消してやるんだ」