手を繋いで、観覧車に向かうと乗り込んだ。


秋と密室の空間に居る。


でも、もう緊張感に悩まされる事は無かった。


秋の前でなら自然な自分で居る事が出来る。


その事実が何よりも嬉しい。


観覧車が1番高い場所に来た時、ピタリと話が止まり、秋が隣に移動してきた。


「今まで無いくらい、くるみの事好きだよ……」


そう言ったと同時に、秋の顔が近付いて来て唇が重なる。


幸せになれると信じて瞼を閉じた。