「肌身離さず付けておいて下さいね」
「は、い」


先生って、独占欲が強いのかも知れない。


そんな所も好き。


もっと、もっと、独占して欲しい。

そんな事を考えてボーッとしてしまう。


「これなんてどうですか？」


先生が指先したのは、小さなリングが通されたネックレス。

先生はこのデザインが好きなのかな。

そう考えたら気に入ってしまう。


「凄く良いです」
「じゃあ、これもお願いします」
「では、お会計をしますのでお待ち下さい」


そう言うと、店員はどっかに行ってしまった。