「気を付けて乗ってください」


先生の車に乗ると、安心する匂いがする。


先生の身体に抱かれているような気分になれる、ここ(車内)が好き。


学校に着くまではあっという間。


それでも、私にとって幸せで有る事に変わりは無い。


学校に着くと車を止めてエンジン音を切った。


「では、行きましょうか?」
「ここに居たいなぁ……」


先生と視線が合わさる。

このまま、時間には停止して欲しい程幸福感を感じてしまう。