しかし、時間は残酷に過ぎて行く。


あっという間に、空は薄暗くなった。


流石にそろそろ家に帰らなくちゃいけない。


帰ったら学校をサボった理由を問いただされるだろ__


それを理解していながら、秋と一緒に過ごす時間を選んだ。


「私、そろそろ帰るね……」
「寂しい」
「私もだよ……」
「くるみとずっと一緒に居たい__」


秋が私を抱き締める。


秋のいい匂いが鼻先を擽る。


この匂いから離れたくない__