「行ってくるっ」





ダッシュで教室を飛び出すと、下駄箱へと足を向けた。




放課後の今、頼くんはいつものメンバーでサッカーをしていた。





いっときするとサッカーに飽きたのか、そばにあったホースで水のかけあいが始まり…



窓から見ていた限り、みんなずぶ濡れになっていた。






そんな頼くんにタオルを渡そうと構えていたのだ。







下駄箱まで来ると、頼くんたちの姿が見えた。





「頼くんっ、」






と名前を呼ぶと顔から笑顔が消え、舌打ちらしきものが聞こえた。