「いつまでシロもここにいるのかな」
シロちゃんに視線をむけたまま、ふと俊がつぶやく。
「んーっ……」
そうだ。
いつかはシロちゃんも、 誰かに拾われたりするのかな。
こんなにキレイな毛なみで近づかれたら、たまらず抱きしめたくなっちゃうのが当たり前。
「ニャー」
そう鳴くと、狭い路地裏に去っていったシロちゃん。
すっかり姿が見えなくなっちゃった。
「やっぱ猫って気まぐれだよねー」
「ふふ、そうだね」
オレンジの夕やけにつつまれながら、声に出して笑い合う私たち。
この時間は、2人だけのとくべつな時間です。



