一緒に誰かといるだけで、こんなにも心がはずむのは俊が初めて。 毎日一緒に帰っていても、その毎日が新鮮に思えるんだ。 もし俊も……そう、同じように感じてくれていたら嬉しいなぁ。 「僕も下駄箱のとこでバッタ見つけた」 「えー!下駄箱にバッタいるんだっ」 「うん、めっちゃデカいね。あれは」 無邪気に歯を見せて笑う俊。 「そんなに!?私も大きなバッタ見てみたい!」 やっぱり男の子は、大きな虫さんを見るとワクワクしたりするのかな。