換気のためか、ドアは半分ほど開いていた。
音を立てないように、慎重にドアをスライドさせて、忍び足で中へと入る。
そして、黒瀬くんの距離から遠い場所にすばやく移動。
やっぱり気まずくて、黒瀬くんの顔なんて見れないよ。
……なんだか、変に意識してしまう。
でもすぐに、カウンターに私が座っていることに気づいた黒瀬くんが、びくっと肩をはね上がらせておどろいた声を上げる。
「うぉっ!?びっくり、した……!
なんだ、来てたんだ西花さん」
「う、うんっ、おどろかしちゃってごめんね!」
ごめんなさい……。
おどかすつもりはなかったんだけど……。



