今日も隣の席でぎゅっとして。 ❄


 相可(おおか)くんは切なげな顔をした。
 それを聞いて、わたしの胸がきゅっと痛む。

 どうして、そんなこと言うの……?
 “飴渡したの、俺だ”って言ってよ。

 そう言いたかったけど、声が出なかった。

黒図(くろず)、なんで泣いて…」
 その言葉を聞いて、自分が泣いていることに気付いた。

 わたしは何も答えずに、ダッ! と走り出し、教室に戻っていく。

黒図(くろず)!」

 相可(おおか)くんの叫びを無視して。

「…………」
 相可(おおか)くんが黙ったまま複雑な表情を浮かべ、自分の前髪に手の平を当てていることも知らずに――――。