「…着れた」 相可(おおか)くんに早く会いたい。 部屋の扉がノックもなしに開く。 お母さんは信じられないという顔でわたしを見る。 「雪羽(ゆきは)、なんで着替えてるの?」 「お母さん、今日くらい高校…」 わたしがそう言うと、お母さんはハァッと深くため息をつく。 「だめよ」 「もうすぐ冬休みになるんだし、もう行かなくていいから」 「いやだ、行く」 わたしは反発し、強行突破しようとするとお母さんが阻止する。