――何も諦めるな。 ふと、相可(おおか)くんの言葉が脳裏に浮かんだ。 一緒に冬の花火を見た日、相可(おおか)くん が、そう言ってくれた。 だから大丈夫。 それだけで走れる、頑張れる。 ピー、と日向(ひゅうが)先生の笛が鳴って、わたし達は地面を蹴り、走り出す。 分かってはいたけど、どんどん追い抜かされていく。 そしてゆりちゃんがわたしを追い越す瞬間、 肩が軽く当たり、バランスを崩し倒れそうになるも堪える。 「はぁっ……、はぁっ……」 く、苦しい……。 どうしよう…疲れてきちゃった…。 「大丈夫?」