「おっ!久しぶりだな!!」

「ちょっと…苦しいって」




次の日の夜。



実家に戻った途端、すぐにお父さんに抱きつかれ苦笑いをする私。




「今日は泊まっていくだろう?」

「ううん、すぐ帰るよ。明日から学校だし」

「そうか…」




ショボンと暗くなったお父さんを見て「仕方が無いわよ」っとお母さんが言う。




「で、どうしたの?こんな夜遅くに」

「あ、ちょっと…颯太さんの事で」




そう言ったのと同時にお母さんは目を丸くさせて




「あら、颯ちゃんの事?」

「え?」




………颯ちゃん?




お母さんも颯太さんの事を知っているみたいで、しかも仲良いいのか”颯ちゃん”と呼んでいるらしい。