執事的な同居人





颯太さんと私は車の中に戻って、今までの話を一つ一つ確認するように話をした。





「いつから気づいてた?俺が指輪を用意してたこと。」

「そんなの…今初めて知ったよ。逆にいつから計画してたのって聞きたいくらい」

「え?」

「ん?」





颯太さんが目を丸くさせるから、私も同じ表情を浮かべる。





「結婚の話は?俺が指輪を用意しているのを知って持ち込んだ話じゃないのか?」





私達はお互いにどこからか勘違いをしていたようで。





「違う違う!あれは友達に勧められて…」

「友達に?」





……っあ。



慌てて口を手で押さえるも





「友達に、その事ばかりを考えてしまう" 何か "を言われたのか」





時すでに遅く、


既に颯太さんの耳には届いてしまっている。





「………………」





………コクリ。


頷けば、颯太さんは軽く眉根を寄せて小さく息を漏らす。



きっと今の颯太さんの脳裏に浮かんでいるのは
一度顔を合わせたあの子達だろう。





「何を吹き込まれた?」

「…吹き込まれた、というか…心配されてるというか………」

「心配? なんの」





ジッと見られては、
なぜか緊張してゴクッと唾を飲んだ。





「……颯太さんが誰かに寝取られる前に…
か、固い繋がりを結んでた方が良いって…」

「寝…? 固い繋がり?」





「は?」と言いたげな表情。




……自分でも分かってる。颯太さんの反応からしてだいぶおかしなことを言っているんだと。



そうだとしても、改札前の出来事はこの目でちゃん見たし、会話も聞いたからこそ紛れもなく事実であって。





「颯太さんは……私のこと、ちゃんと好き?」





どうかその不安を拭ってほしい。




私はまだ、今のこの状況を理解出来ていない。




颯太さんは私に指輪をくれた。


だけど、

脳裏にチラつくのはあの女の人の姿。
並んで歩いていく姿。






……颯太さんは本当に私が好きなの?