「消してくるの忘れてました…」 「え?毎日消してんの? …っちょ!近づくな!汚らわしい!!」 ギシっと床が軋む音。 颯太さんは徐々に私に近づいた。 スーツ姿の彼はネクタイをシュルッと緩める。 いや、なに?その無駄な動き。 「近寄るな!」 シッシッと追い払うが、…まあ効果はない。 「っ!」 急いでこの部屋から出ようとドアノブを掴んだものの 「待って下さい」 背後にはもう奴の声。 はい。完全に逃げ場失った。