「彼女だよ!かーのーじょ!!
彼女いるんでしょ!?」
隠したって無駄!
その香りは確実に女のいる証拠に決まってる!!
「………彼女?」
険しい表情を見せる颯太さん。
一瞬ピクリと反応していた事を、私は見逃さなかった。
「ほらやっぱり…!」
「……なんで、そう思ったんです?」
「なんでって、匂いだよ匂い!
颯太さんから甘い香水の香りがしたから」
そう言った途端、颯太さんはクンクンと自分の服を匂い始めた。
「あー……」
「ほらね。何も言えないでしょ?」
どうやら正解だったみたいだ。
あの香りは女性物の香水の香りで正解。
ほら、颯太さん今「しまった…」って顔してる。



