「起き上がれますか?」


「今は、ちょっと、無理かも…」






力が抜けて動く気にもなれない。






「この眺めも悪くないですね」





そんな私を上から見下ろすようにして見つめる颯太さんはどこか楽しそうで。





「へ、変態っ…」


「うーん、そうかもしれませんね」


「ひゃあっ!?ちょっと…!」





服の隙間から手を入れられてしまい、突然の感覚に変な声が出てしまっても仕方がないこと。





「こんな姿を見ると、隅々まで触りたくなる」


「っ…………」








このまま、颯太さんに食われてしまうのかな。




この男の顔をした颯太さんに……






「まあ、しませんけどね」


「……………え?」






パッと手をどかした颯太さんは丁寧に乱れた私の服をなおしていく。






あ、れ?



私結構覚悟決めてたんだけど…






「………しないの?」





率直に思った事を聞けば、






「しませんよ。あなたが高校を卒業するまでは」





颯太さんはいつものようにニコリと微笑んだ。




………どうやらそれもルールの1つみたい。