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個室のその場所は狭くも無ければ広くもない。
ただ、照明はシャンデリアという豪華な空間だった。
「なんで教えてくれなかったんですか?」
「確証が無かったからね…。麗華なんて名前、この世にいっぱいいるでしょ?」
「確かに……」
小声でカズさんと話をしていれば
「オーナーさん、これ一本ね。」
「かしこまりました。」
麗華さんがボトルを一本お願いすると、涼さんはその個室から出て行く。
だからこの空間には今、私とカズさん、そして麗華さんの三人だけで。どう話を切り出そうかと小さな頭で考えた。
「………それで?私に用って何。」
だけど先に切り出してくれたのは麗華さんからで、
「わ、たしの…お兄ちゃんは今どこにいるんですか?」
単刀直入に聞く。
わたしのって言葉はちょっと照れ臭くなっちゃったけど。
「ああ、颯太くん?颯太くんなら私の家にいるよ。」
「……なんで颯太さんが麗華の家にいんの?」
「ああ、そっか。お兄ちゃんここで働いてるから颯太くんのこと知ってるんだね」
「早く答えて」
「何怒ってるの?久々に会えたのに怖いよ~」
「………麗華。」
「もうっ なんでそんなに気になるの?
颯太くんとはこれから一緒に住むの。
だから私の家にいる。
これでいい?」
これから、一緒に住む…?
「……それは颯太さんも同意してんの?」
私が聞きたかった事を、
カズさんが先に聞いてくれて
「ふふっ、もちろん。私達両想いだから」
そんな彼女は左耳を触りながらそう言った。そのためシルバーの可愛らしいピアスが軽く揺れている。
「っ……………」
信じたくても信じたくない内容。
心臓がドクンッと嫌な音をたてた。



