「だとしても挨拶なんていらないし!!」
別にする意味もないし、
颯太さんに紹介する意味もない。
「俺が会ってみたいと思ってたんだよね~」
そういう彼は本当に楽しそうで
「だって石沢サンと同居してるんでしょ?普通にどんな人か知りたいし、興味ある。」
「なにそれ……」
なんだその理由は。
呆れたように溜め息をつくけど
「あと、男に興味無い石沢サンに浮かない顔をさせるんだから、気になるじゃん?」
「っ、」
思わず言葉に詰まる。
そんなに分かりやすく顔に出ているのか。
……しているつもりはないのに。
「だから、してないって…」
「自分でわかんないんだ?」
私に向かって伸びてきた手が
「晴れ晴れしない、って顔してるよ。」
頬に触れて優しく撫でる。
と。
「紀恵さん?」
「!!」
起こって欲しくなかったことが、残念ながら起こってしまった。
カイの後ろに見えるのは、
キョトンとした顔を浮かばせる彼の姿。



