「っ!えっ、そ、颯太さん…?」
頬に当たる颯太さんの髪。
ふわふわと、
とても柔らかくてくすぐったい。
……触れている部分が熱い。
前までの私なら確実に
何してんだっー!!!っとぶん殴っていた。
だけど
いまは
(嫌じゃない………)
ぶん殴ってやりたい気持ちなんてゼロ。
寧ろずっとこのままでもいいかな、なんて……
「ごめん、少しだけ、」
小さな声だけど静かなこの空間では
しっかりとその言葉が聞こえた。
私が頷くよりも先に、彼は一瞬で眠りについてしまった。……スースーと寝息が聞こえる。
(ね、寝ちゃった………)
………早すぎ。
確かお父さんも酔うとすぐ眠るタイプだったなー…
人って大体酔うと、すぐに寝てしまうのだろうか。
飲んだ事ないからわかんないけど。
毛布でも掛けてあげようと思ったが、動いてしまうと起きてしまいそうで。
(気持ちよく寝てるし……)
起こすのが可哀想だと思ってしまった。
(起きてからでいっか)
すぐに目を覚ますだろう。
その時まで私は動かずに待つのみだ。



