DOLL~肌に色映る頃

駅に着いたら、アキラはもう来ていた。

久し振りに見るカレは少し違って見えた。

アキラは、いろんな所に連れて行ってくれた

川沿いの道、ポンポン船と呼ばれる小さな船のある港…

それらを見渡せる橋を越えたらアキラの実家があった。

「今日は、弟がいるはずなんだよ。」

そう言いながら、ドアを開けた。誰もいない。

アタシは少し戸惑っていた。だけど、そのドアをくぐった。