私の前の席に座った音怜くんは、椅子はそのままで身体をよいしょと横に向けて、教えてくれた。
もっと嫌がられると思ったけど、音怜くんの説明の仕方は分かりやすく、丁寧だった。
いつもの、意地悪な言葉もあったけど、ふと見せる彼の真面目な顔にドキドキ
する私。
それを必死で態度にでないように、シャーペンの手を休まず動かした。
そして──、約10分くらい経った頃。
あっと言う間に回答欄が文字や記号で埋まって、私はプリントを見て感動する。
「こ、こんなにスラスラ解けたの久しぶり! 音怜くん、ありがとうっ!」
「んー、別に。レベル的に簡単な問題ばかりだったし、誰かさんが、ちょっと
おバカなだけじゃないの?」
ガーンと悄然し、持っていたプリントをするりと落としてしまう。
そして、しょんぼりと肩を落としながら顔を伏せる私。
ううっ……、そーだよね、私が頭悪いのがいけないんだもん、音怜くんの言う通りだよ……、あはは。

