「早めに行動に移さないと、明日の朝には彼女連れて登校してくるよ、萩山くん」
理々乃ちゃんは、ずうーんと、顔を近づける。
「リリィ、な、何でそんなに言いきれるの?」
「女の勘ってヤツだよ」
「お、女の勘………?」
私は聞いてもいまいちピンとこず、首をひねっていると。
「あ! もう私行かないと部長に怒られるっ! じゃあね、つぼみ!」
え、えええっ………! このタイミングでっ!?
「ちょっと、待っ───、」
「あ、でも、するしないは、つぼみに任せるよっ! 私はただ忠告しただけ、
それじゃあね!」
左右に結んだツインテを揺らしながら、理々乃ちゃんは廊下を走って行ってし
まった。
私は呆然として、身体が動かない。
「あれ? 川高、そこでなに固まってんの?」
「───!!?」
ぎこちなく振り向くと、そこには、他の誰でもない“あーくん”の姿が。
私は、理々乃ちゃんの言葉を思い出す。

