私はハッとして、あたふたする。
「な、なんでもないよっ! そ、そう! 私、音怜くんと付き合い始めたの。
リリィには、報告遅れちゃってごめんね」
何かまた言われるのかな……、と不安が頭をよぎる。
でも、理々乃ちゃんはあっさりと、それを認めた。
「あ、そうなの? なーんだ! そうならそうと早く言ってくれればいい
のに~!」
ほっと胸をなでおろす私とは対照的に、音怜くんは余裕たっぷりににっこりと口角をあげていた。
「つぼみは、繊細でデリケートなんだから、優しくあつかってよね。じれじれ
王子!」
音怜くんの腕をぽんっとはたく理々乃ちゃん。
「あー、はいはい、分かりましたよー」
相変わらず、気だるそうに言う音怜くん。
「じゃあ、早く学校行こ! つぼみ、音怜くん!!」
つぼみちゃんの掛け声で、私たち3人は、歩きはじめた。
学校に着いて、あっという間に午後の授業が終わった頃。
予鈴が鳴り、私は、理々乃ちゃんと音怜くんと3人で、お弁当を食べようと席を立った。

