すると音怜くんは、目を逸らして「やだね」と一言、口にした。
「もーっ! リリィは気にしなくていいからねっ!」
私はリリィの方に顔を向けた。
すると、彼女の表情は今までにないくらいに、酷く驚いている。
そして、恐る恐る口を動かす理々乃ちゃん。
「つぼみと、音怜くん、どういう関係なの?」
あ………、そういえば理々乃ちゃんには話していなかったんだっけ。
「あ、えーと、彼女の──…………」
“彼女のフリをしている”と、言おうとした瞬間、ぐいっと音怜くんに、手を引っ張られる。
トン、とお互いの肩がぶつかって、ドキッとする私。
「俺たち、付き合ってんの。カレカノってやつだよ」
かかか、カレカノ!!?
「ちょ、音怜く──、」
音怜くんは小さく囁いた。
「城守の前でも、俺の彼女になって」
ぼぼぼっ、と身体の熱が上昇する。
「わ、分かったよ」
「なーに、ふたりでヒソヒソ話してるの? 怪しいよ?」

