ふふふっと、顔がほころんだ。
すると、音怜くんの手が私のおでこに触れる。
…………え?
音怜くんは、ふわりと笑って、そしてあまーい声でささやくようにこう言った。
「ぱっつんにしたんだ。可愛いよ、つぼみちゃん」
私の胸が思わず、きゅ~~ん! としてしまう。
「ふ、不意を突くのは、なしにしてよ~~………!」
反発しても、音怜くんは勝ち誇ったように、あははっと笑っていた。
ほんと、音怜くんには敵わないな…………。
そうこうしている内に、リリィの家の前までやって来た私たち。
音怜くんは、玄関から少し離れて私の後ろに立っていた。
インターホンのボタンを押して、出てくるのを待つ。
───がちゃり。
「げほっ、どちら様ですか──、って、つぼみ!?」
中から現れたのは、マスクで赤い顔をした理々乃ちゃんだった。
「リリィ! 風邪ひいたって聞いたから、お見舞いに来たんだ!」
「ありがとう……! でも、うつっちゃうから、あんまり近づかないでね?」

