「ええっと、な、なんでしょうか………?」
「なんでしょうか、じゃないわよ!! 聞くのはウチたちの方でしょ!?」
さっきの茶髪の女の子が怒鳴る。
この子が、グループのリーダーなんだと、ピンときた。

「あ、そ、そうですね………」
あたふたしながら、そう、やんわりと返事を返したつもりだったんだけど、私が
気に入らないって気持ちが、ピリピリと伝わってくる。


「単刀直入に言うけど、川高さん、音怜くんの彼女になったの?」
「は、はい……」
「いつから?」
「えーと、今日の朝、告白されまして………」

───ぱしんっ!!
頬にチリチリと痛みが走る。
リーダーの女の子に、手でひっぱたれたのだ。

あからさまに、「ふん、ざまあみなさい」という態度で。

「あんたみたいなブス女より、ウチらの方がよっぽど、顔もスタイルも上回っているわ。いい? 今後音怜くんに近づいたら──、」

「“近づいたら?”、その言葉の続き、俺にも教えて欲しーなー?」