「ねぇ、ちょっといいかな?」
見知らぬ男子生徒に声をかけられて、びくっと肩が跳ね上がる。
「は、はい! なんでしょうか?」
その男の子はにこっと笑ってから口を開く。
「きみ、見学に来てた子だよね?」
「あ、はい、そうです! バスケ部って凄いんですね! すごく夢中になって見ちゃいました!」
「ありがとう。それよりさ、きみ、音怜の彼女なの?」
「………へ? は、はい、まぁ、そ、そんな感じ、です」
すると、男の子は頬を赤らめながら、こう言った。
「あんなやつやめて、俺の彼女になる気は無い?」
───え、え、ええっ!!?
私がひどく動揺していると。
「ほら、あいつってさ、勉強もスポーツもできるけど、いつもヘラヘラしてて
なに考えてるんだ、みたいなところ、あるでしょ?」
「ま、間違いではない……、ですけど」
その返事を聞いた男子はキラキラと目を輝かせた。
そして、がしっと両手を掴まれる。
「そう言ってくれて嬉しいよ! 俺なら、きみを絶対後悔させないからさ、約束
する!」

